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理学療法士の気になる?年収・給料・収入

理学療法士の気になる?年収・給料・収入

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「理学療法士」と聞くと、社会情勢に左右されない医療系職種で、安定したイメージを多くの人がもつのではないでしょうか。日本理学療法士協会に登録している理学療法士の数は、男性80,938人、女性52,195人(2022年3月末時点)となっています。男性の比率がやや高いのですが、女性も活躍しています。

理学療法士の収入はどれぐらい?

理学療法士の給与体系については、勤める施設や地域などによって多少の違いがあり、さらに学歴などによっても異なります。また、同じ施設内でも医師、看護師、薬剤師などとは別の給与体系の設定となり、理学療法士は、作業療法士、言語聴覚士などと同様の給与体系となっている場合が多く見られます。

理学療法士の月収は?

一般的な傾向として、国公立施設の初任給は私立施設の初任給に比べて低く設定されていますが、のちの昇給率は高い傾向があるようです。
それでは、実際のところ、平均月収はどれぐらいでしょうか。「令和3年 金構造基本統計調査」(厚生労働省)によると、理学療法士の平均月収は男性で30.7万円、年間ボーナスは74.9万円。女性の場合、平均月収28.3万円、年間ボーナスが67.1万円という結果でした。
※データは、理学療法士のほか、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を含んでの調査結果です。

理学療法士の平均給与

理学療法士の平均給与

理学療法士は年齢や経験によって収入の差はあるの?

それでは、年齢や経験年数によって収入は変わっていくのでしょうか? 理学療法士のほか、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士を加えてのデータにはなりますが、厚生労働省が公表している賃金構造基本統計調査で年齢別平均年収額の推移を見てみましょう。この調査によると、年齢を重ねるとわずかではありますが、徐々に上昇し、50代後半にピークに達しています。20代前半(20~24歳)の男性では331.1万円、女性は326.3万円です。そこからなだらかに増加し、30代前半(30~34歳)で男性429.9万円、女性386.7万円。40代後半(45歳~49歳)で男性536.0万円、女性493.4万円、50代後半(55歳~59歳)で男性600.7万円、女性543.9万円でピークに達します。

理学療法士の年収推移(年齢別)

理学療法士の年収推移(年齢別)

次に、経験年数別で見ていきましょう。月収平均は、経験年数0年めで23.4万円、1~4年めで25.0万円、5~9年めで26.8万円、10~14年めで29.2万円、15年め以降で34.4万円と、経験年数が増えるごとになだらかに上昇しています。

経験年数による理学療法士の収入の推移

年間ボーナス額は、0年めで4.7万円、1~4年めで59.4万円、5~9年めで68.7万円、10~14年めで77.4万円、15年め以降は97.9万円となっています。0年めから1年めにかけて大きく上昇した後、勤続年数が増すごとに少しずつ増加しています。

理学療法士は働く施設の規模によって収入の違いはあるの?

次に、働く施設の規模によって収入に差が出るのかを見ていきましょう。施設規模別の平均収入額を見てみると、給与月額には大きな違いはないようです。一方で規模が大きいところでは、年間ボーナスが高い傾向にあります。

理学療法士の年収・年間ボーナス平均額(施設規模別)

理学療法士の年収・年間ボーナス平均額(施設規模別)

理学療法士の収入アップの方法は?

理学療法士は多くの場合、病院や福祉施設で働くことになります。そこで収入をアップさせていくには、どのような方法があるのでしょうか。
まずは、さらなる専門性をもつことが挙げられます。日本理学療法士協会が理学療法士に対して設けている「専門理学療法士」や「認定理学療法士」といった制度を使い、キャリアアップを目指すことができます。理学療法士として、同じ組織に長年在籍し経験を積むことで、収入はゆるやかに増加しますが、大幅な金額アップの期待はさほどできないのが現状です。より高い専門性をもつことは、管理職へのキャリアアップや、有利な転職先につながる可能性があるでしょう。
また、活躍の場を海外に広げるのも一つの方法です。海外で学位(修士、博士)を取得するケースや、海外の病院で研修を受けたり働いたりするケース、また青年海外協力隊としてリハビリテーションの指導を行っている理学療法士など、海外で活躍するケースも少なくありません。また、アメリカでは、理学療法士が高い地位を獲得しており、自分のクリニックを開業することができるほどです。そのような国で働くことで収入を大きく伸ばせる可能性があるでしょう。

理学療法士は安定したニーズが見込める、やりがいある職業

理学療法士の平均年収は、日本の平均年収420万円(平成28年度 民間給与実態統計調査より)と比べて、決して高いとは言えません。また他の医療系資格職である看護師や薬剤師の平均収入と比べても低めではあります。しかし、高齢者が増え続けているなか、安定したニーズが望める職業といえます。日々進化する高度な医療について深い知識をもち、その知識を利用しながら、ケガや障がいなどを負った患者さんが、自立した日常生活が送れるよう支援する、やりがいのある職業です。

出典

「令和3年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2021/index.html

丸山仁司(2014)『理学療法士になるには』ぺりかん社

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