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理学療法士と似ている仕事との違いは?

理学療法士と似ている仕事との違いは?

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理学療法士と作業療法士はどちらもリハビリテーションの専門職です。似ているようでいて、仕事内容にはさまざまな違いがあります。

基本的な動作の回復を担う理学療法士、応用的な動作の回復を担う作業療法士

理学療法士と作業療法士のどちらも国家資格が必須の職業。解剖学、生理学、 運動学、リハビリテーション医学といった、医学やリハビリテーションの基礎を学んでいることは共通していますが、仕事内容や働く場所には違いがあります。主な違いをみてみましょう。

●仕事内容の違い
理学療法士と作業療法士の大きな違いは、基本的な動作の回復を担うのか、それとも応用的な動作の回復を担うのか、という点です。
理学療法士は、身体の機能回復に特化しており、「立つ」「歩く」「座る」「寝る」などの基本的動作能力の回復・維持を目的に、理学療法に基づいたリハビリテーションを行います。ベッドから起き上がる練習、歩行練習、筋肉や関節を動かすための運動療法、マッサージや電気刺激などを使った物理療法などで、身体の基本的な動作の回復を目指します。
一方、作業療法士は、トイレの動作や着替え、食事をする、入浴する、調理をする、文字を書く、買い物をするといった応用的な動作や、社会適応能力の回復・維持を目的としたリハビリテーションを行います。着替えや食事などの日常生活動作の練習や、調理や手工芸などの作業などを通じて、患者さんが社会復帰していけるよう支援します。患者さんが“自分らしい生活”を送れるようサポートをするという仕事でもあるため、患者さんのメンタルケアを行うのも作業療法士の重要な役割です。

●働く場所の違い
理学療法士、作業療法士のどちらも主な働く場は病院や介護施設などですが、理学療法士はこのほかにスポーツ関連施設などで活躍する人もいます。プロスポーツ選手やスポーツで怪我をした人の基本動作の回復をサポートし、運動療法、物理療法を実施するのです。プロスポーツ選手のトレーナーとして活躍している理学療法士もたくさんいます。
これに対し、作業療法士はリハビリ対象者心のケアも担うため、精神科病院や児童発達支援施設、就労移行支援事業所、特別支援学校などでも活躍しています。

患者さんへのサポートは共通

このように、二つの職業には、リハビリテーションの目的や内容、働く場などで違いがあります。しかしどちらの職業も、患者さんが回復し、日常生活を送ることができたり、社会復帰をしていけるよう、サポートするという仕事。実際、理学療法士と作業療法士の守備範囲には重なり合う部分も多く、現場でも「ここからは理学療法士の担当、ここは作業療法士の仕事だから理学療法士は関わらない」といったような線引きがされているわけではありません。現場では理学療法士と作業療法士はお互いに協力し合い、患者さんを支えているのです。

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