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電子工学のここが面白い

脳に関する研究はたくさん行われていますが解明されていることはほんのわずかしかありません。実験を繰り返しながら、「脳のことが少しわかったかもしれない」という発見があると、それはもううれしいですね(芝浦工業大学 工学部 電子工学科 加納 慎一郎教授)。

※このコンテンツは2018年の取材に基づき構成しています

「脳のことが少しわかったかもしれない」と発見したとき

脳のしくみを解明できる

世界中の科学者が脳のしくみを明らかにすべく研究を行っていますが、解明されていることはわずかしかありません。特に、私が研究している「脳と身体活動や知能、感情との結びつき」については未解明の領域が果てしないほどに広がっています。これまでには「錯聴(耳の錯覚)」が起こるメカニズムの研究に携わったこともありました。錯聴というのは、実際とは異なる音が聞こえるように感じるもので、私たちにはこの錯聴を利用して音声認識をしているという側面もあります 。普段意識されることはありませんが、耳というのはあくまで聴覚システムの入り口であって、その後の脳における膨大な情報処理によって、私たちは音声を認識しています。そこで脳における情報処理に原因があると考えて実験したところ、実際に錯聴に伴う脳の働きというものを発見することができました。「脳のことが少しわかったかもしれない」という手応えを感じた瞬間で、それはうれしかったですね。

脳波を測定してロボットを動かす技術を研究する加納教授

近未来を作るBCI技術

現在は医療分野を中心として応用されていますが、今後は私たちの日常の暮らしへの導入の可能性も大いに期待できるようになってきました。例えば、お母さんが料理をして手が離せないときに念じるだけで玄関のかぎを開けたり、冷暖房のスイッチやテレビのオン・オフ、チャンネルを変えたりもできるようになるわけです。さらに寝たきりの高齢者がBCI技術の応用で身の回りのことをできるようにもなるわけです。そうなれば、本人のQOL(生活の質)の向上につながるでしょうし、世話をする側の負担も減らせます。SFのように思われるかもしれませんが、そう遠くない未来の話だと考えています。

取材協力:芝浦工業大学 工学部 電子工学科 加納 慎一郎教授

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