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地方公務員が仕事をおこなう際に、どのようなことを心がけているのでしょうか。市区町村の役所には、生活するうえでさまざまな困難を抱えた人がやってきます。「助けたい」という思いだけでは正確な判断ができません。ある地方公務員がどのような思いをもって対処しているのかを説明しましょう。
中立の立場で仕事をするが人間感情も忘れない
ある地方公務員は仕事をするときの心がけは、どんなときも中立の立場であることだと言います。不正受給の疑いがある人がいる一方で、本当に苦しくて助けを求めてくる人もいます。
そうしたなかで、どのような相手にも同じように対応しなければなりません。申請を受け付ける条件にもとづき、淡々と誠実に対応することが大切だと考えているそうです。
かといって、機械のように同じ対応をするのではありません。業務が過酷なときは、機械のような対応のほうが自分も楽にできるかもしれないと思うこともあるそうですが、それではロボットがやるのと同じになってしまいます。制度上難しいときもありますが、「人の助けになりたい」という人間の感情を忘れずに対応するようにしているということでした。
仕事は常に効率的に
昔は長い間残業をしている人のほうがえらい、などと思われていた時代もありましたが、現代では、長く残業をしていることはいいことではありません。むしろ、同じ仕事なら早く終らせたほうがいいですし、そのほうが優秀です。ある地方公務員はいつも効率化することを考えているといいます。少しでも効率よく仕事を進めれば、もっとじっくり時間をかけなければいけない仕事に注力できるからです。
誰に対しても敬意を払う
ある地方公務員が心がけていることの一つに、誰に対しても敬意を払うというものがあります。目上の人や上司に対しては当然ですが、仕事上、自分よりも若い人から教わらないといけないことも多いそうです。そうした際には、業務上の先輩として、素直に教えを受けることにしていると言います。また、みんなから好感をもたれるような言動をしている人がいれば、なぜいい人だと言われるのか、その理由を学び取ろうと思っているそうです。これは地方公務員に限らず、仲間と仕事を進めていくうえでとても大切なことだと話します。
自分の価値観や感覚を押し付けない
地方公務員のなかには周囲と同じことをよしとしている雰囲気があります。「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、それはあまりよい文化ではないと、ある地方公務員は感じるそうです。
同じ地方公務員でも、一流企業から出向で来ている人、9年間ニートで最後の1年で試験を受けて地方公務員になった人など、さまざまな人がいるそうです。そんな人がいざ実務をおこなうと、頭が柔らかくて発想が豊かだったり、処理能力がとてもスピーディだったりするため、「みんなと同じがいい」という観念はやはりよくないと思うそうです。
そのため、自分のやり方や価値観、自分の感覚を押し付けないことを心がけているといいます。目立っても、人と違っていても「みんな違ってみんないい」と話してくれました。
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